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倍音/ハーモニクスについて

歌うときに生じる「倍音(ばいおん)」は、声の音色や響きの豊かさを生む重要な要素です。

倍音を理解すると、声の響きや表現力を向上させる助けになります。


以下に、倍音についてわかりやすく解説します。


1. 倍音とは何か?


倍音とは、基本となる音(基音)の上に重なる複数の音(周波数)のことです。


例えば、ピアノの「ド」を鳴らすと、「ド」の音(基音)のほかに、その2倍、3倍、4倍といった周波数を持つ音が微かに鳴っています。

これらの音が「倍音」です。


  • 基音: 最も低い音(声の「高さ」を決定)。

  • 倍音: 基音に対して整数倍の周波数を持つ音。声や楽器の音色に影響します。


2. 声と倍音の関係


人間の声も楽器と同様に、倍音を含む複雑な波形を持っています。


声帯が振動して生まれる基音に、喉、口腔、鼻腔といった

「共鳴空間」が加わることで倍音が強調されます。


  • 低い声: 倍音の間隔が広く、低音成分が強調されやすい。


  • 高い声: 倍音の間隔が狭く、高音成分が豊かになります。


3. 倍音を活かす歌い方


声の響きに倍音を意識すると、より美しい声を出すことができます。


(1) 共鳴を意識する

口、喉、鼻腔などの空間を適切に使うと、倍音が効果的に響きます。


  • 口腔共鳴: 明るい音色を作る。

  • 鼻腔共鳴: 柔らかい音色を強調。

  • 胸腔共鳴: 深みと力強さを付加。


(2) 倍音を感じる発声練習


  • ハミング(口を閉じて「んー」と声を出す)

  • リップロール(唇を震わせる)

  • 母音を伸ばす(「あ」「い」「う」「え」「お」)

これらは、倍音の響きを探る練習に効果的です。


(3) 腹式呼吸


安定した呼吸と声量は、倍音を響かせる基礎です。深い呼吸を意識し、

息をコントロールすることで声に豊かな響きを生み出せます。


4. 倍音を意識する効果


倍音を効果的に使えるようになると、次のようなメリットがあります:

  • 声が「よく通る」ようになる。

  • 音色が豊かになり、聴衆を引き込む力が増す。

  • 声疲れが減り、長時間歌っても響きが失われにくい。


5. 倍音を視覚化するツール


最近では、倍音を視覚化できるアプリやソフト(スペクトラムアナライザー)もあります。


これを使えば、自分の声がどのような倍音を含んでいるか確認できます。練習のフィードバックに役立ててください。


倍音を理解し意識して練習を続けることで、歌声が一段と豊かになり、自分らしい音色を見つけることができるでしょう!





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